弁理士田中の知財記

by 田中智雄

特許事務所

信用取引が崩壊しつつある特許業界

売掛という日本では当たり前の商習慣 信用取引は日本以外では通用しないことはわかっているのに 外国出願人の手続きを売掛で行っている 特許業界では日本を含め世界中で信用取引が成立している珍しい世界 世界中の弁理士たちが長い時間をかけて築き上げてき…

静岡と福岡の弁理士数が同じというのは本当か

都道府県別の弁理士数が対比された結果を見ると、弁理士数や一人当たりの便利指数は静岡と福岡でほぼ同じらしい。 todo-ran.com 静岡県民からみて福岡が競合するとというのが正直信じられなかった。 福岡は20数年前に暮らしたことがある街で、当時の記憶に…

英和翻訳を中国人が行っている

インドの代理人から日本語の翻訳文が送られてきた. 海外在中の日本人留学生が翻訳をやるという話しは聞いたことがあるし、ある程度、翻訳の経験がある日本人が特許翻訳しているのだろうと思っていたものの、中身をみると中国人が翻訳したことは一目瞭然だっ…

Faxからメールその次はチャットが主流になる

Googleのメールサーバを利用しているが、最近、セキュリティレベルを上げたらしく、メールが送れないという連絡がきている. Googleサービスは便利なのだが、無料で使える分、仕様が変わったも文句をいう立場にはない. 電話やFAXの時代を知っている身としては…

博多にオフィスを作ってみようか

上海から日本に戻るときにどこを拠点にするかかなり悩んだ. 普通に考えれば東京なのだが、また東京に戻るのか、と思うとどうも気が重かった. 上海から日本を俯瞰すると、東京にこだわる必要はないと思ったことも東京に関心が向かなかった理由の一つ. ではど…

インド代理人から深夜のチャット

23時、そろそろ寝ようかと思ったときチャットにメッセージが入った. こんな時間にメールではなくチャットを送ってくるからには何かトラブルがあったのだろうか. 恐る恐るチャットを見てみると、明日中に出願して欲しいという内容が目に入った. WIPOで書誌…

事務所のカスペルスキー

数日前から更新期限のポップアップが忙しなく表示されるカスペルスキー. 何事もなければ更新を躊躇う理由はないのだが、今回はカスペルスキーの出自を知ってしまった以上、更新するという選択肢は難しい. これまでウイルスソフトがどこの国のものかを調べた…

ラマダンは期限徒過の理由になるのだろうか

昨日、インドの代理人に送ったリマインダに対する返事を読んで口元が緩んでしまった. 回答が遅れてしまい申し訳ない クライアントがラマダン中で連絡を取ることができない とりあえず手続きを進めてくれ というのがメールの内容だった. 遅れた理由をあえて書…

署名用のボールペンを新調

特許庁へ提出する委任状は押印不要になり、押印文化がない外国企業からもらう委任状にも署名が不要になった. ところが日々の生活では至るところで署名を求められる. 署名を要求されれば従うしかないのだが、問題はそのときに使うペン. 消毒済みペンを用意し…

真夜中のSOS

インドの代理人からメッセージが入った. 出願却下の通知をしたあと、なぜか執拗に回復できないかという連絡が入るようになった案件. 審査官とも対応策を相談し、回復させる手段はないと伝えて納得したと思っていたが、昨日はついにhelp meというビジネスでは…

売掛けが蓄積されていく

外国案件を受けるのは嬉しいが、支払われるまでに費やす労力が大きい. いま抱えている最長の未払い金は4ヶ月. 支払いサイトを1ヶ月に指定していても、期限内に払ってくれる代理人は半分程度だろうか. リマインダーでしようやく対応してくれる代理人や、そ…

功名の木登り

バイデン大統領が演説の終わりに口を滑らせたことが問題になっている. news.yahoo.co.jp こんな立派な人でも気が緩むことがあるのだから自分のような凡人が口を滑らせるのも当然なのだが... 失敗その1 上海で働き始めたばかりの頃、知り合いの中国人弁護士…

タイピングフィーを知らない世代

取引先の中国代理人からチャットが入った. 日本のプラクティスで疑問があったときに質問をいただく. 今回の質問は「タイピングフィー」だ. 新規取引先の日本の事務所からタイピングフィーをチャージされたらしく、 「タイピングフィー」とは一体何か?という…

住所の表記違いで別出願人扱い

同じ出願人が登録した商標が引用された. なんで出願人が同じなのに4条1項11号なのかと思いながら拒絶理由を見ると、住所表記が違うので同一出願人とは見做さない、となっていた 引用された商標は国際商標だったので、WIPOデータベースで確かめたところ、…

銀行口座の断捨離

事務所を立ち上げたタイミングで開設した口座の解約を済ませてきた. 口座開設のときはもちろんメイン口座だったのだが、ご縁がなかったようで、数年前から休眠口座になっていた. 解約手続きを待っている間に、行内の様子を眺めなら、当時のことを思い起こし…

コロナで銀行が営業停止の上海

上海の代理人から送金の連絡があったがしばらくしても送金されない. メールを送ってみたところ、 銀行近くでコロナ感染者が出たから銀行が営業停止してしまい、 送金処理ができない という回答だった. 中国は本当に思い切ったことをする国というのは知ってい…

特許庁から発送した登録証が中国の出願人に届いていないという

日本特許庁の暫定拒絶に応答してほしいという中国代理人からの依頼があったのが半年前. 費用をかけたくないということだったので、OAだけのワンタイム代理で引き受けることにした. この場合、登録料納付、商標登録証の受け取りは行わず、中国側で対応するこ…

中国の白酒と日本の白酒

中国から商標出願の依頼をもらった. 簡体字の扱いに苦労はするものの、他の国に比べれば遥かにやりやすい. 指示書のなかに、「白酒」と書かれていたが、そのまま書いたら全く違う商品になってしまう. 日本にも白酒という商品があり、それは中国のそれとは違…

日本語ドメインに再び挑戦してみた

少し前、日本語ドメインが流行った時期があった. SEOに効果があるとかいう理由だったと思うが、実際に使おうとすると、日本語ドメインは使い勝手が悪く、いま使う人はほとんどいない. 実は日本語.comを4年ほど前に取ったことがあった. 田中特許事務所.comと…

ロシアの国際決済が止まると特許事務所も困る

ロシアから海外への送金がストップされ、 ロシアへの送金もおそらく遮断されるだろうから、 特許事務所はロシア実務の対応を考えなければなりません. あのBaker Mckenzieもロシアのクライアントとの関係を終了させるようです. www.reuters.com 日本特許庁か…

押印なしの委任状はやり過ぎ

特許庁に提出する書類の押印廃止は歓迎したいのですが、これに委任状も含まれるとなるととても違和感があります。 出願時に委任状が要らなくなったときもとても驚いたことを覚えていますが、提出する委任状に押印が不要となると、そんなので委任状の機能があ…

実態を知っているのだろうか今回の法改正

個人輸入の侵害擬制について、てっきり四法が対象になるのかとおもっていたのだが、なにやら商標のみが法改正の対象になるらしい。 個人輸入も侵害の対象に含めるということを知ったとき、一体、どのように法改正をするのかと期待を込めて帰趨を見守っていた…

米国ローファームの外注先インドの代理人

マイナーなトラブルというものはつきものなのだが、今回のトラブルはちょっと経験したことがないので書き留めて置くことにする。 インドの代理人からの手続きの依頼があったのだが、必要な書類をリクエストしても全く的を得ない。 何度かコレポンをしている…

アマゾンマーケットプレイスの模倣品対策

アマゾンのマーケットプレイスが始まってから、中国から商品が送られてくることが増えたなあと思う。 最近のEMSは、中国発送なら一週間もあれば日本に商品が到着することもあって、ますます中国発送に拍車をかけている。 そこで問題なのが、商標権侵害などの…

商標が機能しない日本酒

日本酒選びが難しいのは同じブランドにも関われず、製造年によって、同じ製造年でも桶によって、同じ桶でも店によって、味が変わってしまうところ。 水、米、空気、そして杜氏によって味が変わるのが日本酒。 商標には品質保証機能というものがあるのだが、…

優先権の回復という手続き

優先権を徒過した案件を対応しているのだが、どうも現地の反応が遅いというか鈍い。 優先権回復期間満了まで三週間を残して、ようやく出願指示がきた。 ただ出願指示があっただけで出願書類は未だに用意されていない。 日本の特許事務所の感覚だと、このスロ…

当事者が関与できない海外送金の中継手数料

しばらく新生銀行を利用して外国送金をしていたのだが、インボイスの数字を必ず着金させることができないことに納得ができなかった。 インボイスの額が、100だったとして、現地に100を着金させるには、中継銀行の手数料を予め加えて送金する必要がある…

紙の登録証は不要ではないか

今年になってから通関書類の電子化が義務付けられ、手書きのEMS帳票を制限することになった。 手書きを完全に拒否する国はいまのところ米国だが、いずれ多くの国が手書きはNGということになるだろう。 今回、台湾へ発送する登録証があり、さっそく帳票の電子…

ステーブルコインで決済できる日

中国の代理人から海外送金が拒絶されたというメールが届いた。 拒絶の理由は、請求書に事務所名に(普通合伙)がない、とのこと。 ここの事務所宛ての請求書は、中国駐在時代からの付き合いということもあって、請求書の名宛を漢字で表記していたのだが、そ…

どこで書こうか

しばらくnoteで書いていた、というよりブログ記事をリライトしていただけだが、新鮮さを感じなくなってきた。 noteのコンテンツはかなりレベルが高いので、それなりの内容を書かないといけないという気持ちがある一方、コンテンツの評価が気になるようになっ…