横浜地裁の敷地内に放置されたクルマの処分が話題になっています。
私有地にクルマを放置することは他人の財産の侵害に過ぎないから警察は動けない.
特許権や商標権の侵害も他人の財産権の侵害に過ぎない、にも関わらず、こちらは警察が動いてくれます.
私有財産であるにも関わらず警察が動いてくれる知的財産は、権利侵害に対して刑事罰が規定されているからなのですが、これを知った駐車場の所有者は不公平感を抱くと思います.
さて裁判所の敷地内に放置されたクルマをどのように処分したのかというと、庁舎管理権に基づいてクルマを撤去したというのが今回の顛末です.
庁舎管理権という聞き慣れない権利ですが、例えば寺院や博物館で写真撮影を禁止するための施設管理権と聞けば分かりやすいかと思います.
庁舎管理権に基づいて違法駐車の撤去が可能というのも怪しい気がいたしますが、裁判所が違法行為をするはずがないので合法という判断なのでしょう.
ではもし、個人の私有地に放置されたクルマを施設管理権に基づいて撤去した場合は、それは合法なのかどうか.
私有地に放置されたクルマを勝手に撤去できないと言われているにもかかわらず、庁舎管理権ならOKで施設管理権はNGというのは、これもまた不公平ですね.
権利侵害に対して刑事罰が規定されています.