弁理士に守秘義務が課されている理由を「ゆっくり茶番劇」事件から考えてみる

「ゆっくり茶番劇」事件で、弁理士として気になるのは、出願代理人弁理士が出した声明の内容.

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世間を騒がせるような事件に対して弁護士が声明を出すことは珍しくない.

一方、トラブルの当事者代理人になることが少ないこともあって、弁理士が声明を出すというのは極めて珍しい.

 

ちょうど同じ時期に給付金の不返還について弁護士が声明を出している.

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商標出願代理人弁理士の声明と比較して何が違うのかと言えば、弁護士の声明は依頼者側の代弁をしているのに対して、弁理士の声明は、果たして依頼者側に立っているのか?ということである.

 

今回の弁理士の声明に対して世間一般では好意的に受け取られている.

しかし代理人として振る舞うのであれば、給付金弁護士のような内容になり、それに対して世間から総スカンされても職業上仕方がない.

 

100%依頼者の利益のために尽くすのが職業代理人であり、そのために依頼者の不利益になることについて口外しないという守秘義務が課されているのである.

依頼者の代理人が依頼者以外の正義のために依頼者の不利益になるようなことを口外してしまうのであれば職業代理人は務まらない.

 

爆破予告等、弁理士の精神状態も通常ではなかっただろうし、早くこの騒ぎを収束させたいという思いから声明を出したのだろう.

代理人になるということの責任について考えさせられた今回の商標騒動だった.