辨太郎日誌

特許・商標・意匠・著作権などなど知財を絡めて

トラブルに昇華させてしまうのが弁護士

えっ、こんなことで弁護士をつけるの?

ということがあった.

それこそ電話の一本で解決するのに、なぜわざわざ複雑な解決方法を選ぶのだろうか.

 

弁護士が身近になったとはいえ弁護士をつけるべきではない.

裁判にもならないような日常の揉め事.

菓子折りで解決できることをトラブルに昇華させてしまうのが弁護士.

 

弁護士がついたから上手く収めてくれるだろうと期待するのは危険.

弁護士という職業柄、100%依頼者の利益のために行動しなければならない.

代理人であって仲裁者ではないのである.

 

商標や特許の侵害を解決したいときでも、相手に出す書面の最初は社内の担当者名で出すのがいい.

その段階で解決するのが賢い方法であり、その段階で解決しなければならない.

 

代理人名で書面を出した方が効果的であるという意見には反対である.

代理人が書く文章には心がない.

法的手段をとる、などの常套句を躊躇いもなく書くのが代理人である.

法的手段をとる、という文言が職業代理人が雛形的に使う常套句だとしても、相手はそれを脅しと受け取る.

 

いまほど弁護士が身近ではなかった時代、弁護士に依頼するハードルが高かった時代、トラブルはどうやって解決していたのか.

きっと良き仲裁者がいて、菓子折り持参で解決したに違いない.