辨太郎日誌

特許・商標・意匠・著作権などなど知財を絡めて

依頼者に育ててもらう弁理士

中国の商標DBの調子が悪いので現地代理人に調べてもらった.

そのあとの世間ばなしで、どうかしたんですか?と聞かれたので、

状況を簡単に説明したところ、

エッ、先生、そんなことも知らないのですか?

と驚かれた.

 

中国には著名商標と馳名商標を保護するための独特な制度があるのだが、

どうもその運用が廃止されたらしい、という情報であった.

漢字だけを見ると、日本の著名商標と混同するので、英語の方が分かりやすい.

famousが前者でwell knownが後者日本だと周知、著名で区別される.

 

著名商標については、地方政府が認定するので、なんでこれが著名なの?という商標が多数ある.

地方政府がやることなので、当然、裏もあり.

登録商標なら調べやすいが、著名商標は調べようがなく、やっかいなのである.

 

そんな問題の著名商標を廃止したという情報に救われた.

 

利害関係者から著名商標を抗弁された手続きのリベンジを考えていたので、とてもありがたい情報であった.

 

この手続きが依頼されなかったら、この情報の有り難みを感じることもなかっただろう.

仕事を頂いて実務能力もアップという一石二鳥.

依頼者に育てられるということに改めて感謝しなければならない.